ローマ=カトリック教会
封建社会ができたことにより、
ローマ=カトリック教会はしだいに、
修道士たちの心の拠り所として、
権威を高めていきました。
聖会諸侯
国王や諸侯からも土地の寄進を受けて、
政治的にも世俗諸侯(非聖会の諸侯)と並ぶ勢力に、
すなわち聖会諸侯(せいかいしょこう)として、
各地に君臨しました。
教会の組織化
その結果、聖職者の身分的組織も、
拡大・整備されます。
ローマ教皇を頂点に、
大司教・司教・司祭・修道院長などの
聖職階層制組織(ヒエラルキア)が形成されます。
また、信仰や慣習、教会の規律などに
関する問題については、
聖職者からなる公会議での決定が最高の権威となりました。
私有教会制と教会の世俗化
領主はその領内に教会や修道院を建設すると、
自ら司祭や修道士を任命して支配下に置きました。
そうすることで、
領主は経済的利益を手に入れました。
修道院は領主の特別財産なので、
当然のことと思われました。
俗権の介入は教会の世俗化を
もたらしました。
神聖ローマ帝国内の教会
また、神聖ローマ帝国内の
司教座教会や大修道院は、
帝国教会として、皇帝・国王の
直接支配を受けました。
教会の堕落化
教会や修道院は、国王や諸侯から
土地の寄進を受けました。
広大な荘園を経営して
豊かになりました。
そうして、
聖職売買や
聖職者の妻帯など
堕落化しました。
聖職売買(シモニア)
一般に、司教職や修道院長職などの聖職を財産として取引したり、相続の対象とすることを意味します。
シモニアとは、
聖書の「使徒行伝」の第8章の故事に由来します。
魔術師シモンが使徒ペテロのに対し、
精霊を授ける力を与えてくれるようにお金を出して、
激しく叱責されたという話です。
しかし、改革がなされるまでは、
聖職者の妻帯や聖職売買は慣行として日常的に行われました。
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