書道
唐では書芸が大切に扱われ、科挙でも筆跡が重要視された。
唐初は六朝時代の王羲之(おうぎし)の書風が重要視され、これを伝播する
欧陽詢(おうようじゅん)と虞世南(ぐせいなん)は太宗に招かれて、
貴族の子供や兄弟に、楷法を伝授した。この2人に褚遂良(ちょすいりょう)を加えて、
「初唐の三大家」と呼ぶ。
中唐の頃になると、従来の楷書に代わり、自由な書体が求められるようになった。
顔真卿(がんしんけい)は王羲之の書をマスターした上で、隷書の筆法を取り入れた革新的書風を創りだした。
力強さの中に穏やかさも混じった美しい楷書で五代や宋に引き継がれる。
また、顔真卿は安史の乱に義勇軍を率いて反乱軍に抵抗するなどの功績があったが、殺害された
エピソードもまた有名である。
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