2015年現在、少しずつ再び回帰しているのではないか?と個人的に思う自由主義と国民主義。
保守が良いとは言っていないし、自由なのも必ずしもいいとも言っていない。本日はこの2つを解説する。
自由主義(リベラリズム)とは?
より多くの人々が政治に参加できるようになり、経済活動や信仰などを自由にできるようにしようという考え方。個人の自由と平等を尊重したもの。この実現を目指した運動を自由主義運動といい、資本家の産業ブルジョワジーがその中心となる。
国民主義(ナショナリズム)とは?
イタリアならイタリア人だけの国家というように、民族が統一された国民国家を望む思想。
イタリアやドイツ、ギリシアなどの国家統一または独立運動から始まった。それがやがて東ヨーロッパへと普及する。
民族主義
他国の支配下におかれた人々が自分たちの独立国家を作ろうという考え方
国民主義
共通の文化を持っているのに分裂させられている地域をひとつの国にまとめようという考え方。
各地の反乱~自由と統一に向けて~
1820年代までに発生。ヨーロッパの自由主義・国民主義運動。ことごとく保守反動体制に敗れることとなる。
ドイツ~ブルシェンシャフト運動~
自由と統一を求めてブルシェンシャフト運動(ドイツ学生組合)が、ドイツの自由と統一を求めた運動。1817年にはヴァルトブルクで最高潮に達した。1819年にオーストリアの宰相・メッテルニヒがカールスバードにおいて運動弾圧の決議で弾圧。
ルターの宗教改革300年祭
1817年は堕落した伝統的キリスト教への批判から発生したルターの宗教改革から丁度300年。学生はルターと縁の深く、聖書のドイツ語訳をした場であるヴァルトブルクの森で盛り上がった。
イタリア~秘密結社カルボナリ~
イタリアの秘密結社・カルボナリがイタリアの統一と憲法制定を要求して1820年にナポリ、翌21年にピエモンテで蜂起して1820年にナポリ、1821年にピエモンテで蜂起したが、オーストリア軍の介入で弾圧された。
秘密結社フリーメイソン
この結社はユダヤ系秘密結社・フリーメイソンの影響で成立したと憶測されている。しかし、秘密結社故に、一般の人々にはその存在は広まらなかった。そうして失敗に終わった。
スペイン~カディス憲法復活運動・スペイン立憲革命~
スペインでは軍隊を率いる指導者のデル=リェーゴらが、1812年のカディス憲法復活運動(スペイン立憲革命)を引き起こし、国王フェルナンド7世に憲法の制定を承認させた。しかし、1823年のフランス軍を筆頭とする五国同盟の軍事的介入によって弾圧された。
カディス憲法とは?
1812の憲法。ナポレオンに勝利したときにカディスで制定したもの。自由主義的な内容が濃かった。
ロシア~デカブリストの乱~
1825年の保守反動的なニコライ1世(Nikolai Ⅰ)の即位に反対し、農奴制の廃止などを求めて青年将校がデカブリストの乱を起こした。しかしすぐに鎮圧された。
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