惣領とは?
「一族の所領を惣領する」から転じて、
一族の本家(宗家)の長を指すようになります。
庶子の統括役であり、
御家人役を務めました。
御家人=惣領
御家人は公の場で働いているときは、
御家人と呼ばれますが、
家に帰ってくると一家の主です。
家の中では、
惣領という立場にあります。
21世紀初期の価値観で言えば、
将軍が大企業の社長だとすると、
御家人は社員ですよね?
既婚男性の社員の場合、
家に帰れば、夫であることはもちろんのこと、
父であり、世帯主であることが多いかと思われます。
このように同一人物でも別の言い方をする場合があります。
明治時代も家長などの家制度がありましたよね?
庶子
惣領以外の子弟を、庶子といいます。
惣領と庶子は血縁的に結ばれています。
子どもはやがて大人になります。
そして結婚して独立します。
男の子の場合は分家した家の惣領になります。
女の子の場合も嫁入りして所帯をもちます。
「大惣領」と「一門」
大惣領は本家の惣領です。
大惣領は分家の惣領を率いて、戦時は戦います。
この血縁集団全体を一門あるいは一家といいます。
一門・一家の特徴
- 苗字が同じ
- 先祖の供養も共同
- 氏神の祭りも共同
※惣領は供養する権利と義務を背負います。
惣領制
鎌倉時代の武士の結合のあり方を惣領制といいます。
惣領制の耕作・請作
武士は平時、農村に武家造の館を構えて住んでいました。
屋敷のすぐそばには佃と呼ばれる
直営地です。
佃の耕作には下人・所従たちにさせていました。
直営地以外の土地を請作させる場合は、
作人にさせていました。
惣領相続
惣領が亡くなった場合はどうなるのでしょうか?
基本的には嫡子と呼ばれる相続人が家督を継ぎました。
嫡子は必ずしも長男がなる訳ではありません。
基本的には器量よしの人がなれると言われています。
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