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幕末

開国前夜~アヘン戦争と江戸幕府の手の平返し~

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幕末
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本来なら帝国主義のはじまりの章と、アヘン戦争の項目が先に書かなくては行けないのではあるが、みなさん、日本史がお好きなようなので久しぶりに日本史の記述となる。

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背景

産業革命

産業革命の発生後、工業化が進み、工場が多く作られ、様々なものが大量生産されることとなる。
これによって工業生産力と軍事力を飛躍的に増大させたヨーロッパの白人たちは、原料と市場を求めてアジアへ進出。アジア諸国を資本主義的世界に強制的に組み込もうとした。

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帝国主義

そうした植民地獲得競争の中、資本主義的世界に取り組まれていった国々は経済的にも、政治的にも、従属的な地位に陥っていった。その圧力はヨーロッパとは一番反対側の極東・日本へも及ぶこととなる。
ロシア・イギリス・アメリカがしきりに来航したのはその一環である。日本は太平洋の端にあり、燃料や食糧を補給する場所としては最適だった。日本の開国は欧米諸国の悲願であった。

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アヘン戦争における大国・清の敗北

アヘン戦争(1840~1842)
清とイギリスの間で行われた戦争。

アヘン戦争と原因

イギリスは清から茶や絹を大量に輸入していたが、清に輸出するものがほとんどなく、輸入が輸出よりも多くなっていた(輸入超過)。
そこで小賢しいイギリスは当時植民地だったインドかで採れる麻薬の一種・アヘンを清に密輸することで貿易バランスを保とうとした。
しかし、清がアヘン害で困り果て、アヘンを禁輸したために怒ったイギリスが攻め込んだのがアヘン戦争。

大国・清の敗北


清は敗れて南京条約を結び、香港を割譲して開国することとなる。

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オランダ船による密使

アヘン戦争についての情報は、オランダ船・中国船によりいち早く日本へと伝えられることとなる。幕府はそれを聞いて大きな衝撃を受けたであろう。

日本の中国観

日本にとって清は長い間、大国の象徴であった。イギリスへの清の敗北は日本で暮らす人々にとっても大きな衝撃であったのだ。

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幕府の対応

異国船打払令の緩和

名前の通り、怖気づいた幕府は、外国船への砲弾を緩和する。これは打払令による戦争になる危険性を排除するためでった、

天保の薪水給与令

1846年発令。
漂着した外国船には薪水・食糧を与える。

上知令

江戸・大坂周辺の支配強化のために土地没収。

江戸湾防備

江戸湾防備のために川越藩(かわごえー)と忍藩(おしー)に警備命令。

印旛沼の掘削工事

外国船による廻船(かいせん)を妨害して江戸へ物資がはいらなくなることを恐れた幕府は印旛沼(いんばぬま)を堀ることにより凌ごうと考えた。

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オランダ国王ウィレム2世による開国勧告

1844年にオランダ国王ウィレム2世がコープスを親書の使節としてわざわざ日本に派遣。アヘン戦争の二の舞を演じることを避けるために、開国勧告をだした。

幕府の返答

幕府は清国がアヘン戦争に敗れて、香港を割譲し、開国せざるを得なかったことを聞いてはいたものの、オランダ国王の勧告拒否。
鎖国体制を守ろうとした。

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ビッドル来航

アメリカの開国要求背景

アメリカは産業革命を推し進めて中国との貿易にとりわけ力を入れていたため、太平洋を航海する船舶や捕鯨船の寄港地として最適だった日本への開国を求める必要があった。

アメリカ東インド艦隊司令長官ビッドル

1846年、アメリカ東インド艦隊司令長官ビッドル(Biddle/1783~1848)が浦賀来航(うらがー)。国交と通商を求めて来航するも拒否される。

アメリカのゴールデンラッシュ

1848年、アメリカ・カリフォルニアで金鉱が発見される。その結果太平洋側へと圧力が急速に増していった。中国との貿易や捕鯨活動が頻繁に行われるようになった。
そのために補給・遭難などのいざというときの寄港地が必要とますますなった。
その結果、日本への開国圧力は増すこととなる。

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次回

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