日清戦争で勝利した日本は下関条約を清国と結び、台湾や賠償金、それから遼東半島を手に入れました。
しかし、遼東半島については、
- ロシア
- フランス
- ドイツ
の三国が日本に対して清に返還するように求めてきました。
これが三国干渉です。
では、なぜ、三国は清に返還するように求めてたのでしょうか?
三国干渉とは?
三国干渉とは1895年にロシアがフランスとドイツとつるんで、遼東半島を清に返せと日本に迫った干渉のことをいいます。
第2次伊藤博文内閣は、三国干渉に応じ、賠償金5600万円を引き換えに、三国干渉に応じて、遼東半島を清に返還します。
三国干渉の覚え方
- ロシア
- フランス
- ドイツ
の順で三国干渉に対して力を入れていた国です。
そのまま頭文字をとってロフドって覚えるか、
ストーリーまるごと覚えておけば、
米英はロシアと対立しているというのを覚えておけば、
当時のイギリスと仲が悪い国って覚えていてもいいでしょう。
三国干渉の各国の思惑
ロシアはなぜ?
ロシアは不凍港を確保したいという願いがありました。
冬でも凍らない港が欲しい。
それは西の方でも東の方でもです。
これを南下政策といい、コサック兵たちがずんずんとシベリア進出を果たしたあと、その勢いに乗じて、中国や朝鮮、日本を勢力下に置きたいというものでした。
フランスはなぜ?
フランスはロシアと友好的な関係を結んでいました。ドイツと敵対していたフランスは敵の敵は味方ということで、産業革命が遅れたロシアに対して積極的に援助するお姉さんみたいな国でした。
そこで、ロシアの遼東半島が欲しいというお願いに対して、フランスお姉さんは応じることにしたのです。
ドイツはなぜ?
ドイツはロシアと対立していました。ベルリンからバグダッドへと鉄道を敷く3B政策の影響で、カフカース地方やイランの北半分などを影響下にもつロシアが中国の方に心血を注ぎ、ロシアが東洋進出を狙えば、東欧やバルカン半島の方に進出しやすいと考えたからです。
日本が三国干渉を受け入れた理由
日本はロシアからの侵略を防ぐために、朝鮮半島という壁や満州などの緩衝地帯が欲しいという願いがありました。ロシアが怖いというのが明治維新からの当面の目標でした。
そのため、富国強兵に取り組んできましたが、当時の日本はまだまだ発展途上国であったとしても軽工業で輸出品も茶や生糸が主な国が19世紀の日本でした。
そのため、三国を敵に回すほどの国力も国際的地位も無く、応じるしかありませんでした。
まとめ
日本は三国干渉に応じ、臥薪嘗胆の強い苦い思いのもと、次なる敵はロシアを当面の目標として、富国強兵としてこの10年を準備フェイズとして取り組んでいくこととなります。
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