時代は繰り返す。
そう感じています。
筆者はまもなく大規模な災害がくると予想しています。
それは浅間山噴火や天明の大飢饉のような。
田沼意次の頃のような
賄賂政治は掃除されつつありますが、
まだ、忘れてはいけないことがあります。
という訳で、
江戸時代後期を田沼意次から区切って、
田沼意次時代・寛政の改革・大御所時代にかけて、
江戸時代後期として書いていきます。
田沼意次と専売制度
座と専売制度
田沼意次時代の政策として、
とられたのが専売制度です。
専売制度とは、
要するに集中と選択です。
- 朱座
- 鉄座
- 銅座
- 人参座
- 真鍮座
などに分けらた訳です。
これは21世紀はじめに経団連の中に、
色んな団体が入っているようなものです。
経団連で思い出しましたが、
株仲間=経団連と思って大丈夫です。
田沼意次は、
規模の経済性を追求するために、
事業者ギルドである
座を業種別に分けました。
たとえば、
人参座というのは、
享保の改革の一貫で、
徳川吉宗が朝鮮人参や唐人参などの
団体のグループです。
つまり、今の農協や漁協という団体だけではなく、
今風に言うと全日本人参生産協議会のようなものが、
その当時はあったということです。
それぐらい、
選択と集中が進んでいた時代です。
田沼意次の株仲間の奨励と運上・冥加
田沼意次は株仲間を奨励しました。
株仲間に経済成長を奨励し、
その代わり法人税のように、
運上・冥加といった、
キャッシュバックを期待したのです。
運上というのは、
いわゆるヤクザ用語でいう
ショバ代のことです。
営業しているだけで
とられる税金です。
今でも繁華街には、
ショバ代はあるので、
ある程度まとまった金額を持ってから、
商売は始めるのならはじめましょうね。
いわゆる敷金です。
こちらは、
固定税率です。
冥加は稼いだ分にかかるものです。
こちらは法人税のように見えますが、
どの企業も同じ金額を納税しました。
いわゆる礼金です。
しかし、
このような複雑なものは、
庶民に理解される訳もなく、
混同して用いられていました。
敷金・礼金をごちゃごちゃに認識している人も
多いと思います。
江戸時代の人も運上・冥加を敷金・礼金のように捉えていました。
集中と多角化の歴史
経済は集中と多角化が波のように、
歴史的に繰り返しています。
経済の集中組織時代
集中している時期
というのは経済の充実時期が多いです。
経済的に安定している時代に多く、
軍事的には比較的平和です。
この集中時期は経済成熟中から経済停滞中にかけて
起こりやすいです。
江戸時代後期、
昭和・平成時代に
多く見られた形態です。
この時期は多様な企業が多く、
1つにまとまった方が、
企業的に合理的だと判断されやすく、
企業の市場の寡占化・独占化が起こりやすい時期です。
この時代は、
経済を1つの事業にしぼり、
規模の経済性を追求するのが特徴です。
経済の多角化組織時代
そのため、
はじめのうちは経済競争が起こるのですが、
市場集中時期が続くと、
寡占・独占企業の登場で
企業は稼いでも、経済全体は成長しない時期が続きます。
この時期は農村地域が荒廃し、
都市地域が発展するのが特徴です。
一方、
卸売市場などを飛ばして、
直接取引しようという時代もあります。
これは戦国時代や明治時代など
軍事的に活発している時代に多いです。
軍事的に荒れてくると、
少しでも安く買いたい
というニーズが出てきます。
そうすると、
集中と選択で、
独占が進んでいると、
価格が上がるので、
比較的ベンチャー企業が
出てきやすいのです。
この時期は
都市地域は分散型で、
農村地域も比較的元気なのが特徴です。
この時代は、
経営を多角化することで、
範囲の経済性を利用するのが特徴です。
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