日本国憲法制定と前後して、諸法律の民主的な改正や制定が行われます。
民法の法改正
1947(昭和22)年12月、旧の民法が改正され公布される。
日本国憲法の個人尊重の理念に従い、
- 男女同権とそれにもとづく婚姻
- 家・戸主・家督の相続は廃止
- 財産は妻や庶子も含めた分割相続
- 家族制度の否定
など
近代的な内容に改めた。
刑法の法改正
1947年10月、旧刑法を改正して公布される。
人権尊重の精神に基づき、
- 大逆罪の廃止
- 不敬罪の廃止
- 妻の不倫のみを罰する姦通罪の廃止
などを行った。
地方自治法
1947年4月公布。
地方公共団体の民主的で能率的な行政を確保する目的で制定。
- 都道府県知事・市町村長を公選
- 地方の政治や行政は、その地方の住民の意思に基づいて実施
- リコール制度
- 地方は国から独立
などが定められた。
また、これにともない、内務省と旧警察制度は廃止・解体された。
警察法
1947年12月に公布された。
自治体警察
人口が5000人以上の町村に自治体警察が設置された。市町村長の所轄は民間人からなる公安委員会を設置し、これを自治体警察に管理させた。
自治体警察は国家権力から何ら指揮を受けず、経費も自治体負担となった。
しかし、自治体の財政負担が大きく、政府も警察の一元管理を行ったため、
1954(昭和39)年6月、新たな警察法が制定された。
国家地方警察
自治体警察が設置されていない地域の警察業務を担当。首相直属の国家公安委員会が運営・管理した。1948年に設置されたが、1954年の新警察法で廃止された。
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