2020年現在、巷で話題のコロナショックですが、
今から約90年前の世界恐慌とはどんなものだったのかを
簡単にまとめておきます。
世界恐慌の前触れ
アメリカでは建築ブームが終わり、
耐久消費財の普及も終わったために、
景気の下降傾向が現れていました。
しかし、株や債券への加熱した投機ブームが
楽観的な見通しを支えていました。
株式相場の大暴落(1929年10月)
ニューヨークのウォール街にある証券取引所で
株式相場の大暴落が発生しました。
この大暴落を契機に、不況を加速させて、
工業生産は急速に低下しました。
1932年には、世界恐慌以前の半分の水準にまで低下しました。
自動車販売台数においては、特に悪いこととなりました。
最低水準の販売台数を叩き出した1932年は、
1929年の9分の2にまで落ち込みました。
20年代の好況から取り残されていた農業は、
世界恐慌の結果、生産物価格が3年間で4割以下まで下落し、
深刻な打撃を受け、破産した農民の土地が競売にかけられる例が多発し、
一部では農民の暴動騒ぎすら起こりました。
恐慌は1930年には金融恐慌に拡大しました。
有力銀行の閉鎖や倒産が相次ぎ、各地で預金者が銀行に殺到して
預金をおろそうとする取り付け騒ぎも多発しました。
これと連動して、銀行に不安を抱いた預金者は、
比較的安全と思われた郵便貯金に預金を増やす動きが現れました。
1931年からたった2年間で郵便貯金は3.4倍に膨れ上がりました。
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